∞の庵

這い上がった先に開けた王道を堂々と行く6人を追う

「泥棒役者」感想〜轟にフォーリンラブ〜

マルの舞台「泥棒役者」の感想を書きたいと思うが
私が見たのは桜が美しく咲き誇った4/6(金)の大阪公演で
かなり以前のことになり詳細が大変ぼんやり。

それでもあえて頭に残る印象を残したいので
映画との違いを中心に書いておこうと思う。

一部演出についても記載しているので
これから観劇するという方はぜひ退避して頂き
共に思い返したり、見られなかった方には
何かしらのお役に立てれば幸いです。

私のお席は1階席で真ん中通路の目の前。
もしかしたら演者が通ったらラッキーだが
舞台に向かって左側の通路寄りなので
例えばイフオアでしんちゃんが舞台を横切る時は
ちょうど反対側なので残念〜と悶える側。

舞台は前園邸と思われる2階建の家が
こちらに全面開放されている形で作りもわかりやすく
特に映画を見た人はそれぞれの場所で何が起こるかが
想像しやすい。

舞台が始まるとすぐに登場したはじめくん。
映画であれば彼女との楽しい生活が垣間見れたが
前園邸に忍び込むところからスタート。
しかも仲間は二人いて巻き込まれた理由も
「彼女にバラされる」からではなく単に
「昔の罪」への負い目のようで少し理由は薄い。

だが先輩が二人いることで下っ端感が引き立つ。
映画では存在しなかったコージという仲間が
どっちつかずな態度で参加しているがその分
映画での脅されている事情とは違い
ただ巻き込まれているだけのはじめくんの戸惑いが
素早く伝わる。

金庫破りに取り組むはじめくんだけが見つかり
先輩二人は物置に隠れる設定は同じだが
映画と大きく違ったのは前園俊太郎が登場した時の衝撃だ。
もちろん大俳優市村正親様がマッシュルームカットで
あられもない格好で登場した時も驚いたが
生身の東山先輩が前園俊太郎として登場した時は
丸出しの足の美しさとTシャツ越しでもわかる筋肉美、
頭身のバランスと、そして何より
ジャニーズアイドルとしての熟したオーラが眩しくて
会場からはキャーでもワーでもない
ウォーーというようなどよめきが起こった。

一旦ここでこの舞台の山場を迎えたように思う。
心温まる話の内容はわかっていて
それを生身のマルで表現される幸せを噛み締めにやってきたが
意外な役柄として登場した大先輩のお姿はそれだけ衝撃だった。
そしてこの衝撃も映画での市村正親様の演技があってこそで
あの印象深い前園俊太郎を東山先輩が演じるなんて、
という期待とそれ以上のファーストインパクトは強かった。

あまりの衝撃でしばらくははじめくんと前園俊太郎氏の話が
耳に入ってこないほどだったが
そんな私を置いてきぼりにして話は進んでいった。
はじめくんの「そうです〜」が
映画ほど響かなかったのはぼんやりしていた私が悪いのだが
映画ではできる表情を捉えたカット割りができない舞台では
「そうですぅ〜」と言いながらカメラに振り向くことはできず
ポイントにしづらい。

同様に本物編集者さんに向かって自己紹介する前園俊太郎の後ろで
ひょっこりはんして誤魔化すはじめくんも
舞台ではわかりづらいのが残念だったが
それも致し方ないだろう。

その分、はじめくんのコミカルさより
人の良さや優しさなど人柄が伝わった。
切り取られない表情と動きが繋がり
息づかいと役者同士の間で空気が一変する。
戸惑いだけだったはじめくんが
前園俊太郎氏との距離を縮めていき
二人の絆が生まれる様子も暖かかった。

だが、舞台を見ていて気がついた。
はじめくんは当然このお話の中心で
物語は彼の心の動きとともに進んで行くのだが
勘違いから始まる面白さははじめくんの周りで起こり
彼はそれを一身に受け止めている状態なのだ。

実は映画を見ていて嬉しい物足りなさを感じたのは
マルだけを見にいって得られるはずの満足感だった。
もちろんマルの演技を大画面で満喫はしたが
これは主役だけが美味しいお話ではない分
むしろ主役の周りで勘違いからドタバタする
周りの演者の方が面白いのだ。

それを今回も感じたのは
轟こと与座さんが繰り広げる「独りよがり」だ。
まんまと「空気の読めない」性格にはまり
轟に対して「なんか、可愛いよね」が溢れ出し
途中から轟が話し出すのを待ってしまい
轟が勘違いを話すたびに拍手を送ってしまうほどにオチた。

みんなで物語を考え出した時に
轟が思いついた話を演技で見せてくれたが
W主演のように無茶な設定で登場する
はじめくんと前園俊太郎氏はまるで轟に操られているようで
そんな設定にすら惚れ惚れした。
(お話の詳細はほぼ忘れたけど)

そもそも轟氏の勘違いは激しく
はじめくんを前園宅の主人だと思うのはいいが
書いているのが婚姻届だろうとたどり着いた妄想は独特で
ビデオ付きの絵画セットを売り歩く切なさと反比例して
人の良いどんくささが重なり、人柄が魅力的過ぎだ。
できれば轟氏プロデュースという設定のままで
あの妄想劇を舞台化して欲しいくらいだ…

…いや、忘れてはならない、はじめくんの活躍である
全てを回収させる金庫解錠。
中から出てきた奥さんからの手紙にあった
「タマとミキ」の名の由来からほぐれて行く糸。
彼が開けたのは金庫だけでなく
家族への愛情や生きることへの自信、
ちょっとした勇気を与える心の鍵だった。

その場面は舞台でも力強く、
先輩に殴られ蹴られても
大切なものを守ろうとするはじめくんは頼もしくて
マルの情熱がほとばしっていた。

舞台はやはりいいなと
すっかりお話に夢中になったところで
舞台ではなく右側客席通路を歩いて行くマル。
えっ??もしかして??私たちの前も通る!?と思ったが
向かって左側は残念ながら盗人先輩たちのみで
私の期待も見事に散ったが、代わりに穴のあくほど強く
盗人先輩を凝視して目に焼き付けておいた。

できればもう一度舞台が見たかったが
一度でも見られた幸運は忘れない。
まさかこの舞台を見て10日ほど後に
悲しい知らせが来るとは思わなかったが
何も知らずに舞台に集中できたのも
私にとっては幸運だったのだろう。

いや、あの後でも変わらずはじめくんを演じて
私たちを安心させてくれるマルが見られた方も
きっと幸せだ。


さて、1日から始まった夏のツアーの申し込み。
早く会いたいようで怖い気持ちもあるが
逃げずに6人で新しい関ジャニ∞を始める彼らを
無事にみんなが見られますように。

夏には今度は6人に少し閉じている心の鍵を開けてもらって
私たちのこの不安な気持ちも取っ払ってもらおうではないか。

なんにせよ
とりあえずは抽選だ。

みなさん、グッドラック。