∞の庵

這い上がった先に開けた王道を堂々と行くエイトを追う

二宮(破門の)、ラヴ

さて。前に「破門」の感想が書けなくて
友人が楽しそうだった部分をピックアップしただけで
自分の感想にして終ろうと思っていた私は
あれからずっと「破門」という文字を見るたびに
どこか後ろめたい気分になっていた。

いや、私なんぞが後ろめたくなる必要は無いのだが
感想が書けない=ちゃんと楽しめていない
と片付けられてはいまいかと不安になり
うまく書けそうにないことが自分でも悔しかった。

あれから考えていたのだが←暇だな
一つ分かったのは映画という大きな画角の中では
ヨコが演じた「二宮」の感情のふり幅は小さく
だがまさにそこが「二宮」の良さなのだが
その良さをあまりにも普通に受け入れてしまったために
「ヨコがとても自然だった」という感想だけでは
終わらせられないはずなのに終わらせてしまうのが
無念だと思っていたことに気付いた。

そこで改めてそのヨコが演じた二宮という人の
どこに惹かれたのかを色々と思い返してみた。

自分の事務所の中で二宮はソファーからほぼ動かない。
定位置で動かずに済むように周りに全てが配置され
好意を抱いているいとこの姿ですら座ったままで
首を曲げて見上げるだけで感情も活動も省エネすぎる
ぐうたらっぷり。

騙された映画の出資話も自分は聞いていただけで
何かを企てたわけでも出資をお願いしたわけでもないのに
結果的には可愛がってくれている人をも巻き込んでしまう。
なのに驚くほど罪悪感がなさそうに見えるが
それが次第に大きくなっていくのも二宮のリアルなのだろう。

いとこの見合い話には文句も言えず
ハッキリとヤキモチを焼くことすらしない。
だが感情の起伏が小さくわかり辛いが
好き嫌いも正義感もふつふつと湧くものはあるのに
それに敢えて目をつぶって見ないようにすることで
自分が楽でいられる方を選んでいるようにも見える。

だがもし本当に要領が悪くやる気もないなら
いわゆるポンコツなだけだが
彼は実は頭が良く機転が利くと言うギャップを持つ。
改装業者だと名乗りお隣さんからうまく聞き出したり
泣き落としでどのホテルに泊まっているか聞き出したり
コシミズの息子になりきり銀行で小芝居うったりと
土壇場に堂々とやってのけるのだ。

だからこそ、最後のヒーロー的な活躍に説得力が出る。
実はやったらできる子なので突拍子のない行動ではない。
これまで目をつぶっていた自分の中の正義感に目覚め
「ウォー」と声をあげて自分自身にスイッチを入れた時
男としても成長する。

だから急にあんな驚異的なドライブテクを見せて
仲間を助け出しても違和感はないし納得できる。
もう一度言うが、二宮はなんでもやったらできる子なので
あの驚異的ドライブテクに違和感は全くない。

実は私が最も好きな場面は
この驚異的なドライブテクを見せるところではなく
親にお金を借りに来るところ。
感情の起伏が小さい二宮はこちらが気にするほどに
「いい歳した息子が親にお金を借りる」という行為を
さほど悪く思っているようには見せないが
言いにくそうにお金を貸して欲しいと言った後に
出されたご飯を黙々と美味しそうに食べる。

そして「困ったことがあったらおいで」と言われて
「だから来た」と少し甘えも入れつつぽろっ言う。
その瞬間にこのどうしようもない可愛さにオチた。

借りたお金をきっちり数えながらも
自分が不甲斐ない息子であることをわかっている。
つかみどころがないようでとても素直で
ポンコツなようで頭のいい不思議な男なのだ。
つい手を伸ばして手助けしたくなるほどに
母性本能がくすぐられる。
やだ。やっぱりタイプかも。←だからダメなんだよ

書けないと言っていた割には
二宮愛を長々と語った勢いで言わせていただくと
最後の桑原への「嫌いですわ!」と叫ぶシーン。
これ、かなり大事な一言だから
できれば予告で先に見せるのは控えて欲しかった。

親友でも相棒でもない二人だが
どうにも気になる存在であることを
認めてしまう瞬間だと思うのよ。
この一言で今後の二人が楽しみになるところ
ああ、ここで「嫌いですわ」って言うのよね、と
読めたところがちょっと残念だった。

この「今後の二人が楽しみ」からの「続編見たいよね」
なんて流れも大いにあり得るだろうに、
TVの予告でもよくあるが、結果を見せすぎるのって
あまり好きではないのでつい愚痴出てすみません。

ぜひ続編でもって大スクリーンで愛しの二宮を眺めつつ
こんなぐうたら男がほっとけないと思う私が
ダメな女なんだろうな、とまた思わせて欲しい。

(破門の)二宮、ラヴ。


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