∞の庵

5人しかいないけれど、5人がいる

6人の奇跡を信じて

先週の木曜日夜に週刊誌記事の噂が立ち
そんなわけないじゃないかと苦笑しながら
「目の前で見て愛したものを信じよう」とつぶやき
翌日土曜日からディズニーランドに出発したものの
「会見をする」と言う記事もみかけたので
夢の国でもずっと気になって落ち着かず
ついスマホを覗いては気分が悪くなりそうになっていた。

皮肉にも、その週刊誌記事で先に知ったことは
心の準備をさせるのに役立ったかもしれない。
そんなはずはないと信じているはずなのに
不安が拭えず過ごした時間は充分に予防線を張らせた。

日曜日。マーメイドラグーンシアターに並んでいる時に
公式からのメールを受けとった。
その場で膝から崩れ落ちそうになったけれど予告のみだったので
とにかく中に入ってアリエルが美しく歌い踊る姿を見た。
混乱と不安とで押しつぶされそうになったが
こんな風に観客を魅了してくれる夢の世界があるのに
こんなにもファンを不安にさせるアイドルがいていいのかよと
逆ギレしそうにもなっていた。

外に出てすぐ友人が「とにかく座ろう」と言ってくれて
ドリンクと食べ物を買って席をとってくれた。
時間になって開いて読めたサイトには
渋谷すばるの事務所退所コメントと
6人の落ち着いた、優しい言葉が綴られていた。

少しでも早く状況を知りたかったのと
怖くてそこから目を背けたかったのとで
すぐさま友人にスマホを渡して机に突っ伏したが
そこで見えた光景は今でも焼き付いている。
夢の国がグニャグニャとした色のない世界に見えたが
それは軽いめまいを起こしたせいだったようだ。

そして私がこのブログをやっていることを知る
唯一近くにいる友人がコメントを読んで泣いてくれていた。
私は涙も出ないのに「泣いてくれる友人がいて幸せだな」と思い
心がえぐれていくのに反して救われた気もしてまた苦笑いした。

医師に止められたヤス以外のメンバーが
同席の上で会見を開いたと知ったのは
インディジョーンズ後にお手洗いに座っている時だった。
一人にするのが心配だった、
ファンへ直接話したかった、と言う6人の気持ちがたまらなくて
場所も考えず思わず「バカだなぁ」と声に出してしまった。

だけど彼らのその優しさと勇気のおかげで
すぐに本当のことを知ることができた。
みんながしつこいくらいに止めたこと、
一緒に夢を見ることができないのかと聞いたこと、
止められないなら背中を押したいと思ったこと、
そして夏のツアーから6人で立つ姿を見せたいと
ファンのために6人が決心してくれたこと。

これらの話し合いがたった数ヶ月で行われて
決まったこともショックだったけれど
おかげですばるに落胆し訝しむ時間は減る。
6人が前を向いていることがわかって
もう何も言うことはないんだってことがよくわかった。

あれほどにソロ活動でも「関ジャニ∞ってアイドルやってます」と
グループを大事に思ってくれていた誇るべきメインボーカルが
まさかそこを抜け出して力を試したいと思っていたなんて予想だにせず
大好きで、いつでも彼を見ていたのに
こんなに傷つくほどに気付かずにいたことが哀れにすら思う。
間違いなく大好きな彼の歌に、エイトとしての彼を奪われたのだ。

海外でも映画の評価も高く、会場で歌を歌った彼が幸せそうで
その後も旅行に行ったのが楽しかったという話をラジオで聞いて
いい経験ができてよかったと微笑ましく思っていた。
メトロックはあまりに世間での評価も良すぎて
ずっとその話題を引っ張っていたことが気になってはいたけれど
それらがグループを愛する気持ちと
比較してしまうことになるとは思わなかった。

ここ数日ずっと考えたけれど、申し訳ないけれど
やっぱりすばるの気持ちはわからないし
もうわかろうとしなくていいのかなとも思う。
自分の心がえぐられる経験を久しぶりにしたけれど
自衛本能が働いて、辛さを乗り越えようと思えば思うほど
悔しい気持ちを切り捨てようとするつまらない自分がいる。

音楽だけじゃなくて演技も司会も笑いも曲作りも
夫々の特技を生かして死ぬ気でやっていて
誰もがグループのためにと経験を積んで持ち帰ってきて
メンバーみんなで「唯一無二のグループになるために」
心血注いでくれていたエイトが大好きだから
グループでいることをやめる選択がただただ悲しい。

関ジャニ∞で音楽をやるのが好きだから
磨いて表現してくれているのだと思っていたから
それを自分のためだけにやりたいと言った気持ちが
どうしても受け止められなくてしんどい。
でももうそれもどうしようもなくて
ファンですら会見の様子を見たら
彼らしい決断だということもわかるし
もう何者も止められないこともよくわかった。

だけど、ごめん。私は優しい人間じゃないから
こんなにも心えぐられる理由に理解は示せない。
忠義さんがメンバーの人生を変えることもわかっていて
それでも「ごめん」と言ったと言うのを教えてくれて
本当に良かったと思う。おかげで身をちぎって諦めることができる。
背中を押して送り出すことはできないけれど
大好きで大好きでしかたない男を諦めなきゃいけない事実を
受け入れることまででどうか許して欲しい。

ファンである限り、私たちの人生にも大きく関わるから
自分なりに乗り越えていかなきゃいけない。
これまで大切に聞いていた曲は様子を変え
助けてくれたはずの言葉が悲しさを増幅させる。
まさかメンバー自ら望んで決心した脱退のニュースを
見る日が来るなんて思わなくて
テレビの前で悲しくて悔しくて涙が止まらなかったけれど
同時にどこまでもメンバーとして寄り添う6人が愛しくて
本当に泣けて泣けて仕方がなかった。

彼の人生だから好きにさせてあげればいいとか
全てを捨ててやりたいことをやる姿が男らしいとか
そんな一般の感想は耳障りだと思うことも許して欲しい。
今後も彼を見守りたいと思うことも
本当に好きだった人の気持ちだろうけれど
彼を大好きで、心の支えにしてきた場所が急に失われて
途方にくれている人たちがたくさんいる。
どちらの気持ちがどうかなんて比べるものでもない。

それでももう関ジャニ∞として夢を見ることより
大切な気持ちが生まれたならば仕方がない。
きっとずっとこの傷は深く残りえぐられたままだけど
その気持ちとともに6人の関ジャニ∞を見ていたい。
一生懸命引き止めた6人が
改めてスタートし直す姿を這ってでも一緒に見たい。

揉めて言い合ったと聞かされた方がマシなほどに
彼らの苦悩が伝わり、優しい思いやりが痛かったけど
でもその思いやりをお互いにもっているのが
やっぱり私の好きな関ジャニ∞だと改めて思えた。
そしてそれは間違いなく一層絆を強くしてここにある。

最初から才能があるからではなくて
不器用ながらもはお互いを尊重して
お互いのために楽器を覚えたり、歌を作ったり
一生懸命歌い踊る彼らだから大好きなのだ。
だから、もういい。
あの会見が7人最後の日だと思おう。
7人が7人でいるのが大好きだったけれど
もうそれよりも踏ん張る6人を応援する気持ちを大きくしたい。

きっと新しい歌割りは
6人が声合わせて歌う部分が増えているだろう。
だから、ごめん。本当に悔しくて悲しくてたまらないから
理解しようと無理するのはもうやめる。
でもちゃんと受け止めて頑張る6人をより愛そうと思う。
せめて今、大人ぶって言えることは
「すばるの選んだ人生の後半が思う通りに輝きますように」
今はこれがいい子ぶって言える精一杯なのをどうか許して。

人と関わっていればいいも悪いも起こるもので
辛い時も必死に頑張っていれば、その分きっといいことがある。
そしてその奇跡は、メインボーカルを失って自分達が傷ついても
ファンを安心させるために一緒に会見に立った6人が見せてくれる。
これまでと変わらず、これからも信じてついていこう。

いつかきっと、なんて夢はみないでいられるくらいにちゃんと受け止めて
疑う事なく6人の関ジャニ∞を愛する強さをもつ自分になれるよう、
これからも貴方が名付けた「エイター」でいようと思う。