∞の庵

5人しかいないけれど、5人がいる

駆け抜けた明治維新

先日、大河ドラマ西郷どん」が終わった。
亮平君演じる西郷隆盛を中心に
命をかけて時代を作ってきた方々の壮絶な人生を見て
改めて今の平和をありがたく感じた。

この大きなドラマの中に錦戸亮がいたことが誇らしい。
当初「西郷従道」という方のことをあまり知らず
どんな風に時代に絡み、兄・隆盛氏と歩むのか
大変楽しみに見始めたがあまりに最初の登場が爽やかで
そこからは弟っぷりがかわいすぎて、つい欲が出て
もっと錦戸亮を出演させてくれと思ったが
途中からはそんなミーハー心は慎み
大きな時代を動かす彼らの運命はわかっているのに
なんとか無傷でいられないものかと祈ってしまっていた。

それほどに激動の時代ではあったが
亮ちゃん演じる「西郷従道」さんの言動は
ところどころ端折られた時代背景と
兄・隆盛氏の行動の説明について物足りなかった部分を
心情深く補ってくれていたように思う。

血気盛んだった頃の無茶を諌められ
ますます兄さへのあこがれを強くするが
あれほど民が犠牲を払うことを嫌った兄さが
鬼となって戦う姿に戸惑い
自らが瀕死の怪我を負って九死に一生を得ると
次第に自分が行うべきことを認識していく。

ちょっとしたタイミングが違ったがために
隆盛氏と敵対することになってしまうが
存在が大きすぎる兄を救うことができず
もう戦いが止められない。
厳しい表情で時に耐え、時に感情をあらわにしながら
公私共に自分ができる限りのことを精一杯されたことを
錦戸亮が目にいっぱい涙をためながら演じてくれた。

最後、東京に大きなお屋敷を建てたのは
家族を呼び寄せみんなで一緒に住む為だったのねと
奥様に労われながら泣いてうな丼を食べた従道さん。
兄さ達が川でうなぎをとっていたのを
年が離れていて一緒にはできなかった自分だが
そんな募ったあこがれも抱えて、いつか一緒に…と
願った思いがあの表情に込められていて本当に切なかった。
なのにふと「亮ちゃん、うなぎ苦手だよな」と思い出し
また切なくなったことは本当に申し訳ない。

色々と調べてみると、
後々、熊吉さんを庭師としてその自宅に呼び
お亡くなりになる時は「兄が無くなりました」おっしゃったとのこと。
ご自身はかなり偉くなられたようだけれど
総理大臣へ推薦されてもお兄さんのこともあって固辞されたとか。
もちろん、甥っ子たちのバックアップも行い
隆盛氏をはじめご兄弟の無念も忘れず
西郷家を立派に背負ってこられたのだということが知れた。

亮ちゃんが演じたからこそ知りたくなった史実だが
素晴らしい方を演じたんだととても嬉しく思った。

いつか。大河の主役を…とも思ってはいるが
あまりに分厚い人生を見せられてお腹が一杯で
今はまだまだ余韻に浸っている…

と、こちらはかなりのんびり構えていたのに、
そうだよ、錦戸亮、来年1月は月9主演だよ。
既に番宣の情報も沢山でてきてありがたいよ。

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明治維新を従道さんとして駆け抜けた亮ちゃん。
また次からのお仕事が楽しみです。