∞の庵

5人しかいないけれど、5人がいる

目の前の向こうへ

そういえば私はずっとすばるのことを
ブログでは「しぶやん」と呼んでいた。
友人と話す時は「すばる」と呼び捨てにさせて頂いていたが
ここに書き出す時は目一杯の親しみを込めて
「しぶやん」と呼んでいた。

それが脱退発表以来「すばる」になっていたが
それは「しぶやん」と愛情込めて愛称で呼ぶには
自分の気持ちが足らないというよりはむしろ
振られた女が愛情込めて呼んではいけないのではないかという
後ろめたさの方が大きかった。

呼び名を変えることで自分の気持ちに線も引き
これ以上彼を愛でないようフタをする効果も狙ったが
大した効果もないまま過ごしてきた。
すばるの思いがどうしても理解できないまま
理解しないでいいとも決めた為、全てを塞いで過ごしてきた。

あれから3ヶ月がたち
ヤスの手術のことなどを知ったショックで
すばるへの気持ちは余計に不信になったまま
すばるの関ジャニ∞としての活動の最後を見た。
見ている側も色んな思いがあることも承知の上で
最後の時まで全力で、しっかりと立ち、
悔いなく臨もうとするゆるぎなさが見て取れた。

あれから周りへの感謝と6人の関ジャニ∞への期待を
繰り返し口にするのを聞いてはいたが
すばるにとって言えるのはそれだけだったんだろう。
目にいっぱい涙をためていても泣かないように
メンバーが感想を言っても顔を見ないように
残り少ない関ジャニ∞でいる時間に魂を込めているすばるには
ただそれしかできなかったんだろう。

寂しくて仕方がなかったが
最後に「エイター」と叫んでくれたことが救いにもなった。
忘れられているはずはないけれど
忘れられていなかったという安堵と
もうこれが聴けないのだという現実に恐ろしささえ感じたが
7人が今できる限りの力を込めることで新しく生まれる何かを
ファンとしても逃したくなくて必死に7人を焼き付けた。

すばると同期で友人のしんちゃんは
最後の時まで司会を任されていたが
だからこそ堪えられた気持ちがあったかもしれない。
最後までエイトらしく笑って泣いて過ごせたことは
しんちゃんの司会があったからこそだが
しんちゃんにももっと自由な時間を与えてあげたかった。
だから、こんな時にいつもしっかりと支柱でいてくれることに
感謝しかない。

素直に「寂しい」と言葉を出して
歌っている時もたまらず泣いた亮ちゃん。
大好きなすばると一緒に歌ってきた思いが
あふれ出たように見えた。
本当は泣き虫な亮ちゃんがあの場で泣けて良かった。
亮ちゃんの涙がまたとても泣けたけど、嬉しかった。

前日のラジオでも素直に話してくれた忠義さんは
とにかく爽やかな笑顔だった。
ソロ部分ですばるに向かって手を伸ばしながら歌い
いつものようにマルと目を合わせながら
とにかく最後の時間を楽しんでいるようで清々しかったし
その姿が頼もしくも思えた。

時折ヤスの体調が気になってしまったけれど
他のバラエティはお休みしても
この場に出てきたかった気持ちはもちろんわかる。
でもヤスは終始カメラのこちら側にいる私たちに向かって
歌ってくれている様にも見えた。

ヨコはひたすら我慢していたのだろう。
会見の時にあれほど涙を流したのに
もう泣いても何も変わらないことを悟っているようで
じっと耐えている様に見えた。

マルも最後の時間を楽しんでいる様だった。
なるべく笑顔で、でも強く、そして
大好きなすばるの背中を押している様にも見えた。
彼はいつでもすばるのファンだから
これからも変わらずすばるのファンでいるだろう。

大好きな曲「LIFE~目の前の向こうへ~」は
とにかく発売当時はMステでの生演奏でも不安定で
聴いているこちらが音の間違いに苦笑いしてしまうほどだったが
荒削りだけど勢いと表現したいことへの思いがある熱い曲だった。
あれから何度も演奏してきて
音を足したり引いたりできるようになり
新しい技術も加えて表現できる円熟したLIFEに育った。

それは彼らの人生そのものでもある。
いつでも光を追って追い越して目の前の向こうへ邁進した。
タイトルを決めたあの時、その言葉を彼らが選んだのは
偶然ではなかった。忠義さんもいってたけれど
順風満帆では決してなく、いつでも凸凹道だったけど
みんなで一緒に泣いて笑って乗り越えてきたのだ。

今、目の前に大きな壁があるけれど
自分たちがしっかり先に立って歩いて
ファンを引っ張っていきたいと言ってくれるエイトがいる。
だからこの7人最後のLIFEを昇天させずに
またいつか、いや絶対に
それを超える新しいLIFEを聞かせてくれると信じている。


そして最後に。
すばるへ。

私にとっては7人が関ジャニ∞だから
一人でも欠ければ関ジャニ∞がなくなる気がして怖かった。
内が抜けた時とは全く違う原因と本人の選択がショックで
腹が立って情けなくて悲しくてしかたなかったけれど
すばるが誇る6人が自分達も辛いのに必死に手を伸ばしてくれた。
だから、もう大丈夫。

すばるが「6人の関ジャニ∞」と言うたびに
嫌で嫌で嫌で嫌で仕方がなかったけれど
それよりも大切にしなきゃいけない命や仲間がいて
彼らはそれを守りたいんだってわかったからそれを応援したい。
やっぱりすばるの気持ちがわからないけれど
エイトでいるのが辛いほどにやりたい事を見つけたんだって受け止めるよ。

だけどどこで何をするのか
これからそれをどこかで見られるのかもわからず
途方に暮れているファン達が沢山いる。
その人たちの気持ちを忘れず
自分も含めてこんな思いをしてまで旅立った気持ちも忘れず
どうか健やかに、やりたいことを成し遂げて。

どうか、どうか、貴方を支えにしてきた人を
いつかまた心躍らせられる日がきますように。

「ありがとう」も「さよなら」も言いたくないので
ただこうしてお願いすることを
関ジャニ∞渋谷すばる」への最後の言葉にさせて。

さーーー本当にこれで最後だーー
ライブがもうすぐ始まるーーーー
目の前の向こうへみんなで行こうーーーー

だって、まだまだ終わらないから。