∞の庵

5人しかいないけれど、5人がいる

白く輝く葛飾北斎〜ネタバレあり〜

ヨコのお舞台を観て参りました。それもとても良いお席で。そしてそれは、少し水分が抜けて枯渇していた私のエイト愛を優しく包み込み、何かに浸してくれたような、そんな幸せな時間になりました。

 

浮世絵師として名高い北斎は日本の宝であり、世界的評価が高く、その画法は多くの有名画家の手本となり名画の原型となることも多いと聞きます。絵描きとしての欲求と飽くなき探究心は我の強さであり、多くの人を巻き込んでいきますが、その奔放さがヨコの美しさと化学反応を起こしているように見えました。

 

だって、とにかく、ヨコが美しいのです。重ね着した派手な着物がゆるゆるする度にこちらの気持ちもゆるゆる揺れ、ライトに反射する白い肌は妖艶で、男を惑わす不思議な女性「お直」役のサトエリさんと相反する魅力を荒々しく振りまくのです。

 

お金がない、でも自由に絵を描きたい、そのために養父にお直さんを紹介しようとするも、手放したお直さんが惜しくなり苦悩する。そんな父を慕い甲斐甲斐しく支える娘のお栄さんや、ワガママを聞き続けてくれる友人の佐七に甘えながらも、どうしようもない情熱と恋心に常に抗う北斎は、そのイライラを隠すことなく爆発させながら自分の絵と向き合うのです。

 

結局は名声もお金も北斎を満たしてくれることはなく、幻となった女性「お直」を求めてしまう男の念を絵に描いていく。そしてその気持ちが人間らしい浅はかなものであればあるほど描き難く苦悩する。そうして突き詰めて求めても満足できず「あと5年でいい」と生きることに執着して死んでゆく…

 

まだまだ満足できず、より良い絵を描がけるようになりたいと願う無邪気さや、お栄さんに甘え続ける姿がとにかくいじらしくて、北斎の絵のすごさよりもヨコが魅せる新しい北斎が人間味溢れていて素晴らしかった。荒々しい気性の中での時にコミカルな演技に笑わされ、ワガママ放題の北斎が愛らしいのは、全て横山裕の演技だからこそだと思えて嬉しかった。

 

そして何より、大好きなヨコのあぐら姿に白い足首から指先までがロックオンできてとても幸せでした。←たまにブログに書いていましたが、私、ヨコのあぐら姿が好きなの

 

カテコでは老人姿からすっかり元に戻り、白く輝くヨコが正面から出てきて、座席のはるか先を鋭く見つめて頭を下げた姿があまりに美しくて惚れ惚れ。いや、ほんまに、発光してました、間違いなく。合掌しそうやったもん、ほんまに。最後、両手をヒラヒラと振ってくれたのですが、その様子に、ああーいつものヨコだーーと思うと舞台の緊張も解け、ついライブの時のようなはしゃいだ反応をしてしまいそうでしたがなんとか耐え切りました。

 

何より、寂しい思いをしていた気持ちが潤い、ヨコの舞台に立ち向かう様子が今、この時に見られて良かった。そして、ここのところ愚痴ばかりになりがちで遠のいていたブログをこうして更新できて良かった。ヨコを大好きな友人が「感想ブログ楽しみにしてるね」と言ってくれたおかげでここまで書くことができました。ありがとうね。←私信失礼します

 

さて。7月になり、いよいよライブが近づいてきました。結局TVで一度もcrystalが歌われていないやんかとか新曲も出てないやんかとか色々と愚痴はありますが、そんなのはーもーどーでもいいことだったねーーうふふーーと思わせてくれる夏になりますように。

 

みんなで一緒にバカになってやりましょう!!